おしえてマロンさん


よくテレビでも話題になる江戸時代のリサイクル、その実態はどのようなものだったのだろうか、現代にも学ぶべき点があるのだろうか、先日ある業界紙を読んでいると面白い記事が載っていました。リサイクル先進都市として称賛の集まる江戸時代の江戸の町について書かれた内容です。既に江戸の町においても不法投棄はあり、不法投棄対策の一環として永代浦(富岡八幡宮の近く)にゴミ捨て場を設け、現代の許可業者のような公儀指定の請負人にゴミの運搬を限定していたなどの記述があるようです。また、いつの時代も悪さをする人間はいるもので今でも良く目にする「不法投棄禁止」に似たような「ごみを捨てるな」とのお触書も何度も掲げられたそうです。

江戸時代初期の江戸の町は、まだ人口も少なく15万人程であったと言う事です。この時代、京の人口は30万〜40万人程で初期の江戸はまだまだ小さな都市であったようです。正確な人口調査は江戸時代中期の1721年(享保6年)にあの有名な、「暴れん坊将軍」こと8代将軍徳川吉宗の命で実施されたとのことです。その後、1726年(享保11年)以降は現代の国勢調査のように6年毎に人口調査が行われたようです。しかし、これはあくまでも町人を対象にしたもので武士に関しては各藩の軍事機密に当たるため調査されず正確な人口はわかっていないものの全盛期の江戸の人口は、町人と武士を合わせて100万人以上の大都市であったようです。

さて、江戸時代のもっと優れたリサイクルはよく話題にも上るし尿ではないでしょうか、これは、し尿を集め近郊の農家に肥料として有料で販売する人達がいたから出来たとのこと。昔はこのような商売もあったのですね。紙面を読んでいると、え、本当と思えるような事も書いてありました、それは、長屋の大家さんが住人のし尿を農家に売却し収入を得て無料で長屋に住むことができたそうです。

その他にも色々な修繕が商売として成り立っていた時代、大量消費が当たり前の現代、修理して使うよりも新品を購入した方が安く生活は便利にはなりましたが、今話題の「もったいない」を考えると江戸時代に学ぶべき点は非常に多いのではないでしょうか。私も今一度昔に戻り「もったいない」の精神を実践してみようと思います。