昨年中の交通事故統計が発表されました。その統計によりますと、全国の交通事故死者は3,904名で、このうち65歳以上の高齢者は2,138名で全体に占める割合は約55%に達しているという結果でした。一方、県内においては死者が137名でこのうち高齢者は85名で全体に占める割合は62%という結果で、静岡県は高齢者の交通事故死亡率が全国平均を大きく上回っていました。都道府県別では全国ワースト4 位という不名誉な結果になってしまいました。高齢化が進む昨今、高齢者が絡む交通事故が増加している現状は報道でも取り上げられている通りであります。
先月、遠州の小国神社を詣でた帰りの田舎道、自家用車を運転していたところ、前方の路肩を同方向にゆっくりと進んでいるセニアカーを発見。高齢の女性がセニアカーを走らせていました。それだけで注意信号、私はゆっくりとした速度で近づいて行ったところ、案の定、そのセニアカーは後ろも確認せず道路を斜めに横断して行きました。高齢者は一般的には安全確認が甘いといった行動特性があり、不意な横断等想定外の動きには注意していたものの、予感的中のセニアカーの動きでありました。徐行せずにそのままの速度で走行していたならば、おそらくセニアカーの女性をはねていたことだろうと思うと今でもぞっとします。
高齢者の方は個人差はあるにしても身体機能が低下し、運動神経も鈍ってきます。私もそのことを実感している高齢者のひとりです。最近の交通死亡事故の傾向として、特に高齢者の方の夜間歩行中や道路を横断中に車と衝突して死亡する事故が目立って多く発生しています。高齢者は接触しただけで転倒、それだけで大怪我を負わせたり、まかり間違えば死亡事故に至ることもあり、重大な事態を招くことにもなりかねません。 歩行者或いは自転車に乗った高齢者等の交通弱者(自転車が交通弱者か否かは?)を見掛けましたならドライバーの皆さん、十分注意して走行して下さい。
また近ごろでは、健康増進のための夜間ウォーキングの方を多く見掛けるようになりましたが、皆さんもウォーキングなどで夜間外出する際には、とにかく目立つ服装で、更には自光式反射材を身につけるなどして防衛策を万全にして、交通事故に遭わぬよう心掛けて下さい。