2017年04月01日

おしえてクリンちゃん

廃棄物処理法の改定議論

４月を迎えようとしているのにソメイヨシノの開花は例年より遅く、毎年楽しみにしている地元の仲間達と花見の予定がある私は花が咲くのか少し心配な今日この頃です。 今、弊社では設備・車両・重機の入替えが急ピッチで進んでいます、直近では車両１２台の入替えが３月末で終了し、新たに １０台程度の車両と５台の重機の入替えの車種選定に入っています。 また、処理施設の設備の入替えの準備も併用して進めています、圧縮プレス機・破砕機、そして、保管施設の増築等の計画です、全てが予定通りにできるものではありませんが、計画的に事を進める事はとても大切な事です。 弊社にとってはどれも無くてはならないものばかり、作業員の安全とお客様へのサービス向上には必要な設備ばかりです。新しく導入した後は大事に、そして、メンテナンスを徹底して使用する、これもまた大事な日々の仕事になります。 　さて、環境省が昨年５月から検討を重ねてきた廃棄物処理法の見直しは、廃棄物処理制度専門委員会における計９回の議論とパブリックコメントを経て方向性が固まり、中央環境審議会循環型社会部会へと報告され、同部会から「廃棄物処理制度の見直しの方向性」として２月１４日付けで環境大臣に意見具申されたそうです、その制度見直しの主な論点を箇条書きにてしてみたいと思います。 ① 産業廃棄物の処理状況の透明性 （都道府県等による事業者に対する監視体制の強化により透明性と信頼性の強化を進めていく） ② マニフェストの活用 （電子マニフェスの普及、虚偽記載の防止のため電子マニフェスト制度の改善を検討する等） ③ 廃棄物を排出する事業者の責任の徹底 （第三者に委ねることにより排出事業者としての意識が希薄化するので意識の改善を図る） ④ 廃棄物の不適正な取扱いに対する対応の強化 （業者に対して改善命令の対象にするため許可の取消しが行なえない事の矛盾の改善） ⑤ 廃棄物処理における有害物質管理の在り方 （危険・有害物質の処理に関しては具体的な情報提供を義務付け、処理基準制度の検討をしていく） ⑥ 廃棄物の適正処理のさらなる推進に関するその他の論点 （適正・円滑な処理確保のため製造事業者と市町村等が連携・協力の模索、建築物の解体時における残置物の取扱い、移動式破砕機の取扱いを含めた産業廃棄物処理施設設置許可の見直し） ⑦ 廃棄物等の越境移動の適正化に向けた取組及び廃棄物等の健全な再生利用・排出抑制等の推進に向けた取組 （有害物特性を有する使用済み物品の健全な再生利用の推進、バーゼル法と廃棄物処理法の二重手続等の改善） ⑧ 優良な環境産業のさらなる育成 （優良認定制度等を踏まえた優良処理業者の育成と情報公開等の在り方、優良認定業者の監視） ⑨ 廃棄物等の健全な再生利用・排出抑制等の推進に向けた取組 （再生利用指定制度等の更なる活用により不適正処理を防止し広域的な流通を実現していく） ⑩ 廃棄物処理分野における地球温暖化対策の強化 （３Ｒ技術の向上により、更なる低炭素型社会に向けての実証や導入促進の拡大等の必要な方策を検討する） ⑪ 廃棄物処理法に基づく各種規制措置の見直し （親子会社間における自ら処理の拡大、許可申請等の負担軽減や合理化、欠格要件の慎重な見直し） ⑫ 地方自治体の運用 （都道府県等が独自に行なっている流入規制、その実態を把握し、廃棄物の円滑で適正な処理を阻害するおそれのある時は 通知等により必要な処置を講ずる、また、関係機関との意見交換の場を設定していく） の１２項目を挙げ、今後項目ごとに現状と課題を整理したうえで法律改正に繋げていくものと思います。 これは、主観になってしまいますが、廃棄物処理法を分かりやすく整理し、都道府県ごとに運用の差がないような制度に改定できないものか常日頃から思っています。