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2018年11月05日

廃棄物ひとくちコラム

第31回  <産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票)の保存に際して>

前回は、産業廃棄物管理票(通称:マニフェスト伝票)に関する規定強化の歩みについて書きましたが、排出事業者の皆様に是非お願いしたことがありますので、今回はそれについて書いてみたいと思います。お願いしたいのは、管理票A票の右下にある「確認照合」欄への日付記入のことです。
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私も現役時代、しばしば排出事業所への立入検査を行いましたが、この欄に記入がない事業所が、半分以上でした(当時)。法第12条の3第6項には、「管理票交付者(排出事業者)は、管理票写しの送付を受けたときは、当該運搬又は処分が終了したことを当該管理票の写しにより確認し、かつ当該送付を受けた日から5年間保存しなければならない。」 と規定されています。直接日付記入を義務付ける記述ではありませんが、「確認し」「送付を受けた日から」の内容から、この欄に日付記入する以外に規定遵守の方法が見つかりません。

管理票の写しが手元に戻り、A票と照合し綴じ込んだ日を確認日にすると良いでしょう。当然に、3枚の写しは別々の日に返送されることも想定できますので、その都度記入をお願いします。手元に残るA票、返送されたB1、D、E票がばらばらに確認されることなく保存されている状況は、管理票の使用目的である「適正処理終了確認」を怠たり、法規定に違反していることになりますので、適正な対応をお願いします。

また、A票交付から90日(特管物の場合は60日)経過しても、B1,D票のどれかが返送されない場合、又は180日経ってもE票が返送されないときは、委託先に確認を取るとともに、その状況を許可権者あて報告する義務が課されています。単に委託先の事務処理ミスで返送されないこともありますが、実際に、委託先でトラブル等が生じ、これらの伝票が返送されないこともあります。後者のケースで、必要な措置を講じなかった排出事業者は、トラブルによって放置された廃棄物の撤去命令(措置命令)の対象者になる厳しい規定が設けられていますので、照合確認は非常に大切な作業と言えます。当然のことながら、確認・報告等の必要な措置を講じていれば、管理票照合に係る措置命令の対象者になることはありません。

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