2020年06月01日
お知らせ
廃棄物の処理とは
廃棄物の処理とは、廃棄物を、①安全化、②安定化、又は③減量化することです。例えば、廃酸、廃アルカリを中性にする「中和」という方法は、①の安全化にあたります。汚泥や燃え殻、ばいじんにコンクリートを混ぜあわせて固めるコンクリート固化は、廃棄物の性状を安定化させるので、②安定化に該当します。破砕機で廃棄物を砕く行為は、廃棄物の容量を減らすことができるので、③減量化に該当します。
廃棄物の処理は、①収集運搬と②処分(中間処理・最終処分)の2つに分類されます。①収集運搬とは、廃棄物をトラックなどに積み込み(収集)、運ぶことです(運搬)。廃棄物が排出される場所まで行き、廃棄物を積み込み、処分場まで運びます。事業として産業廃棄物の収集運搬を行うことを産業廃棄物収集運搬業といい、これを営むためには都道府県知事から許可を取得する必要があります。
②中間処理は、焼却炉や破砕、圧縮施設などゴミ処理工場のイメージです。廃棄物が①安全化、②安定化もしくは③減量化される行為は、中間処理にあたります。「選別」、「薬剤処理」、「切断」、「乾燥」など多くの処理方法があります。事業として産業廃棄物の処分を行うことを産業廃棄物処分業といいます。これを営むためには都道府県知事から許可を取得する必要があります。処分業の許可を取得するためには、処理施設が必要です。処分業の許可とあわせて処理施設の設置許可も取得することになります。
③最終処分は、埋立と海洋投入に分類されます。国土の狭い日本では、いかに埋立量を減らすか、ということは重要な課題です。中間処理と同様、処理施設の設置許可、産業廃棄物処分業許可を取得する必要があります。このように廃棄物の処理は事業によって許可が分かれていて、意外に複雑です。