2020年09月07日
お知らせ
回転ケーシング工法での基礎杭の撤去
建物の基礎に杭を使用している場合があります。このような場合には、基本的には杭も撤去を行います。今回、鉄筋コンクリート造2階建ての医院を解体しました。基礎コンクリートの下にφ300 L=10mのPC杭があった為、撤去を行いました。周囲に住宅などがある為、無振動で杭抜きを行える回転ケーシング工法にて撤去を行うこととしました。
杭抜きの手順は、基礎コンクリート撤去後に一度埋戻を行い杭抜き機の重機足場を確保します。必要に応じて鉄板を敷いたり地盤改良を行い杭抜き機の転倒防止を行います。杭抜き機の準備ができたら杭の頭を掘削して露出させます。基礎コンクリートを撤去するときに杭の頭を折ったりつぶしてしまうとこの作業が大変になります。
杭の頭が露出したらケーシングをかぶせて杭の周りを回転させながら杭の先端まで掘り進めて行きます。杭の先端まで掘り進むとケーシングの中の杭がケーシングと共に回転します。これにより先端到達が確認できます。ケーシングを引き抜き杭にワイヤーを巻き付けて引き抜きます。
引き抜いた杭は所定の場所に並べて小さく割って処分場に運搬します。杭を抜いた後は速やかに埋戻を行います。上記の作業を繰り返し行いながら杭を撤去します。杭が折れていたりしてすべての杭が抜けない場合があります。このような場合は、杭の位置・残っている杭の長さ等図面に残しお施主様にお伝えします。今回工事にあたり転倒防止に非常に留意して作業を進めた結果、無事故にて杭抜き作業を終えることができました。