2017年07月05日
TUBOJUNコラム
第30回 「社会的手抜き」
皆さま、こんにちは!早速ですが、家庭菜園を始めて6年ほど経ちます。そんな話をすると、特に大都市に住む方からは「スローライフですね」なんて言われます。しかし、それは田舎暮らしに対する間違ったイメージであります。庭の片隅に植えたトマトやキュウリを愛でる程度ならまだしも、私の名義になっている農地は1.5反(500坪弱)ほど。サラリーマンとの両立は大変な重労働。特にこの時期はあっという間に伸びる雑草との格闘に明け暮れます。梅雨の合間、今日も朝4時起床で除草作業。畑を始めてしまったばかりにスローライフどころか、とってもハードコアライフを送っているTUBOJUNです!
そんな生活を送っていまして、週末や仕事が終わったらオフタイムを存分に楽しむという訳にはいきません。畑仕事に定休日はありませんから。肝心の会社の仕事自体はヒマな私ですが、プライベートな時間も含めたトータルでの生活の生産性を上げなければ会社仕事と畑仕事の両立は出来ません。持論は「田舎暮らしこそハードコア」ですから。しかし、自分が頑張れば何とかなるような事はいいのですが、多くの人が関わる事に関しては、余りにも生産性の低い時間を費やすことにストレスを感じることが多々あります。その代表格が「会議」というものではないでしょうか。
会議ですか・・多いです。会社の恥を晒すようですが、非常に増えました。有意義な時間だったと感じることもごくごく稀にあります。しかし、不毛とは言わないまでも極めて生産性が低い時間だったと感じることが大半。まあ、会議なんてどこもそんなものでしょう。会議では「活発な議論を」とも言いますが、活発な意見交換が行われた時ほど意外に「何の話をしてたんだっけ?」みたいな「議論の脱線」という落とし穴が潜んでいます。企業に求められるのは何といってもスピード。同じ意思決定をしたとしても、そのための会議に3時間を費やすのと30分で済むのとでは機会費用等を考慮すると決して小さい差ではありません。
そして会議を生産性が低いものとする落とし穴は、「議論の脱線」の他にもう一つあります。それは「社会的手抜き」と呼ばれるものです。「三人よれば文殊の知恵」という有名な諺があります。複数の人間で議論することにより、一人で考えても出てこなかった良いアイデアが生まれるという意味であることは説明するまでもありません。しかし、残念ながら常にはそうならなりません。グループで考えているにもかかわらず、逆にグループで考えるからこそ議論の質が上がらず、いたずらに時間を浪費したり、間違った意思決定をする事態が起こりやすいことは多く方が実感していることでしょう。
このグループで考える事が必ずしも成果に結びつかない「社会的手抜き」は、参加人数が増えれば増えるほど個々人の責任感が薄れ手抜きをしてしまうということです。その要因は、一つには責任が分散される結果、自己に求められる努力を小さく感じること。もう一つは、個人の努力と集団の成果との関係が分かりにくくなる結果、多少怠けていても責任を回避出来ると考えたり、努力せずとも全体の恩恵にあずかろうとするフリーライダーが生まれたりすることです。この「社会的手抜き」は、程度の差こそあれほぼ普遍的に見られる現象なのです。色々な場面を思い起こしてみると心当たりはありますよね。国会の審議中に居眠りする国会議員なんてその典型。それだけ人間の本性に根差した落とし穴といえるでしょう。
さて、この原稿を書いている今日(6月30日)は夕方から当社の部門長会議が行われます。毎月1回行っていますが、6月は一度開催済。決めきれなかった事項があり再招集です。参加人数は14名。大小様々に提起される議題は多く、割と活発に意見交換も行われる。しかし、最近では毎回2時間を優に超え3時間に及ぶこともザラ。それでも肝心の結論が出ず持ち越しになることも。落とし穴にハマっている典型的パターンかもしれませんね!?と、笑って済ますことは出来ません。ハードコアライフの両立のためには。やはりファシリテーターは必要でしょう。私が?もちろん望むところです。
TUBOJUNの日々の仕事の様子はコチラ http://www.recycle-clean.co.jp/stuff/blog04