2017年07月05日
営業マンの独り言
リサイクルクリーン営業マンの独り言 第18回
ようやく雨の季節になったようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。株式会社リサイクルクリーン営業部の鈴木高史です。このままの天候だと「水不足」になってしまうのではないかと心配していたら、やはりダムが貯水量不足、安倍川が「瀬切れ」とのニュース、そうこうしているうちに嵐のような雨、気候は明らかに以前と変わってきているようです。
現在、わたくしは浜松市北区の三方原に住んでおります。浜松市北区といえば今、NHKの大河ドラマ「おんな城主直虎」の舞台となっているとてもHOTな地域です。「引佐(いなさ)」、「祝田(ほうだ)」などの難読地名や、「気賀(きが)」などの馴染みの地名が出るたび地元感に浸れて、理由もなくうれしくなる今日この頃です。
さて、その三方原ですが、大河ドラマにも必ず出てくると思われる「三方ヶ原の戦い」があったと言われる場所です。この戦いですが、天下の勝者、徳川家康公の負け戦なのできちんとした記録がない、むしろ、あえて記録をしなかったと思われる戦いであるともいわれています(所説あり)。ただし、徳川家康公はこの敗戦の事柄を多「教訓」としていますし、地元にも多くの言い伝えが残されました。特に「犀ヶ崖」の戦没者の鎮魂の為に始まった「遠州大念仏」は、約450年経過した現在も続いている伝統行事となっています。
実は「三方ヶ原の戦い」ですが、三方原台地で現在も毎年五月に行われています。つい先日も「信玄公」と「家康公」が一戦を交えました。とは言っても、これは三方原小学校の運動会の競技ことです。わたくしは他県の出身なので、初めてこの競技を見たとき、すこぶる感動しました。と同時に「家康公」の教訓への執念を感じ、畏敬の念を抱きました。競技は4部構成で、プロローグ、歩兵戦、騎馬戦、城落しの順で行われます。メインの城落しは、高さ150cmほどの、城の石垣や屋根がペイントされた木箱に、玉入れの玉をぶつけ、点火スイッチに玉がぶつかると導火線に火が付き、先に爆発(爆竹程度だと思いますが、かなり大きな音です)させれば勝ち、という競技です。子供たちは「合戦」と呼び、当日の勝敗の大きな要因となるので、とても真剣に参加していました。のろしが上がったり、火薬を爆発させたり、運動会の域を超えているすばらしい競技だなと、見るたびに感動しています。
450年前の「三方ヶ原の戦い」の4か月後、武田信玄公が亡くなります。家康公は喜ぶ家臣団にこのような言葉を残しています。
「武士ならば、例え敵であろうと立派な武将の死を悼むべきである。隣国に強大な敵がいれば、我々は自然と武道に励み、政治も慎重になって失敗も少なくなる。したがって信玄の存在が我々を緊張させ、徳川長久の基ともなったと言える。隣国に強敵がいなければ、弓矢の道に疎くなって次第に弱体化してしまうであろう。信玄のごとき敵の死は決して喜ぶことではないのだ」
「三方ヶ原の戦い」のエピローグとして、年を重ねるほどに心にしみる「教訓」です。