2017年05月09日
おしえてクリンちゃん
埋立処分場の今後は!
品質保証部に所属する私が中間処理した廃棄物の出荷先の管理担当になって半年が過ぎようとしています。今まで、工場の許可更新、優良認定申請、施設内の設備の増設・新設・変更、許可品目の追加、処理時間延長、新規工場の開設等の廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)に絡む申請業務に携わって来ました。廃棄物処理法内にも排出事業者としての現地確認は義務付けられています。お客様から預かった廃棄物を弊社が中間処理をします、ここで、お客様から弊社に廃棄物の処理責任が変わります。よって、処理後の廃棄物は中間処理した弊社の廃棄物として処理されていく事になります、このような観点から見ても今回の業務担当変更はあるべきところに、あるべきものが収まった観があります。さて、廃棄物の最終処分場の現状がある雑誌に載っていましたので、少しご紹介してみたいと思います。最終処分場の受入価格は、いくらなのか。日本全国の埋立処理事業者に対して、廃棄物の受入単価、各地域の処理場の数をまとめた結果がでていました、言うまでもなくどの地域でも閉鎖する処分場は、新規よりも多く最終処分場の建設は困窮を極めています。生活する上で必要な施設である事は誰もが理解しているのでしょうが、いざ自分の近くに開設するとなるとやはり心配になるのか許可を受けるまでには多くの時間と労力が必要となり、誰もが途中で諦めざるを得ないのが現状です。全国の産廃の最終処分事業者は「845」あり、九州・沖縄が175(20%)で最も多く。次に北海道147(17%)、中国地域が147(17%)で、この九州・沖縄、北海道、中国地域の3地域で全体の5割以上を占めることになります。反対に少ない地域は、甲信越25、北陸26、近畿40、関東48、四国55、東北85、の順になっており、東京や大阪、神奈川といった都市部の埋立て処分場は少ない事がわかります。また、埼玉県や山梨県にもほぼ処分場は無いとのこと、このように最終処分場の許可業者数に関しては地域ごとのばらつきが大きく、この現状は、その地域ごとの地域性が大きく係わっているではないかと私は考えます。価格の推移に関してですが、アンケート結果からわかる事は、混合廃棄物(安定5品目)の受入単価に上昇傾向があり3年前の全国平均の3万円/トンと比べて明らかに上がっており、一部地域では4万円/トンになっているとのことです。特に埋立処分場の少ない東日本の上昇幅が大きく、やはり埋立処分場の数に左右されている事が分かります。最も上がっている品目は「廃プラ」で、3万円から3万5000円になっています、廃プラが上昇した理由は色々あると思いますが、原油価格の下落により、輸出を中心とした原料利用が少なくなり、今まで資源として取引されていた廃プラがだぶついてきたこと、RPF材料として流通していた廃プラにも品質を重視し、材料として適合しなくなったものが増えてきた事が挙げられると思います。このようなアンケート結果からも分かるように、埋立処分場の延命を図るためには単純埋立てを極力少なくしていくことが課題です。今後、中間処理業者の役割は重要になってくるでしょう、弊社でも廃棄物のリサイクル率を経営目標に掲げています、今期のリサイクル率の目標85%は達成しました。来期も更なる高みの目標を設定しましたので遵法の精神で目標達成に向けて、社員一丸となって業務に努めてまいります。