2018年12月26日
廃棄物ひとくちコラム
第33回 <ワールドカップイヤーの年頭に当たって>
明けましておめでとうございます。今年は、日本が開催国となるラグビーのワールドカップが9月20日から11月2日まで全国12の会場で開催されます。地元静岡県でも小笠山総合運動公園「エコパスタジアム」を舞台に「日本対アイルランド」戦など4試合が行われることが決定しています。孫達がラグビースクールに入っている関係で俄かラグビーファンとなった私ですが、観戦チケットを入手できましたので今から観戦を楽しみにしているところです。
さて、このコラム掲載も4年目に入ります。読者の皆様には、興味を持ってお読みいただき、かつ日常業務に役立つ情報をお届けできるよう努めてまいりますので、引き続きご愛読くださいますようお願いします。年頭に当たり、まず廃棄物に係る話題を拾い出しながら昨年1年間を振り返ってみたいと思います。次の3つを挙げてみました。
1、有害使用済機器の保管に関する規制を中心とする廃棄物処理法の改正
2、東京オリンピック・パラリンピック2020のメダルを都市鉱山から
3、PCBを含む安定器の掘り起こし調査の実施
毎年同じような観点で1年間の出来事を整理していますが、今回は話題を探すのに苦労しました。ということは、逆に廃棄物を取り巻く大きな事件事故や大きな制度改正がなかったことを表しています。ある意味、廃棄物処理の世界は、この1年間は平穏に過ぎたと言えます。
そうした中で、最初の有害使用済機器の保管に係る法律改正に関しては、廃棄物に該当しないもの(有価物)をこの法律で規制するという手法が画期的でした。現実的には、昨年10月1日以後は、届出を行わない者は、従来のような保管行為が出来なくなりましたので、巷でしばしば見掛けた「無料回収」も激減したと感じています。この改正と同時に特別管理産業廃棄物の処理委託に際して、年間発生量が50トン以上(特管物多量排出事業者に該当)の者に電子マニフェストの使用が義務付けられることになりましたが、該当事業者が法改正時点で電子マニフェストに未加入という状況は考え難く、それほどインパクトのある規制強化とは思えませんでした。むしろ、マニフェスト義務化の過程を思い返してみると、本コラム昨年10月号で書いたように、特管物への義務付けが導火線となって将来的に全廃棄物への適用が考えられることは、予測しておく必要があります。今後の改正動向に注目していきたいと思います。
冒頭で書きましたが、本年はラグビーワールドカップが開催されますが、いよいよ来年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。前回1964年大会のとき私は小学校6年生で、聖火リレーを見学に行き、授業も午前で終了、視聴覚室に集まって皆でテレビ画面を通じて選手を応援した記憶があります。その時言われたのが、「オリンピックを見られるのは一生に一度だから。」でした。でも嬉しいことに2度目が見られるのです。しかも、私の使い古した携帯電話に含まれていたレアメタルによって、上位選手に授与されるメダルが作られるのです。今からでも間に合います。古い電子機器を所有されている読者の皆さんも、是非ご協力をお願いします。 結びに当たり、今年1年が皆様にとって良い年になりますことを祈念し、本年最初のコラムとさせていただきます。