2018年12月26日
TUBOJUNコラム
最終回 「勧君須惜少年時」
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。亥年ということで、個人的には4回目の年男となります。今さら新年を迎えるに当って高揚感を覚えるようなトシではありませんが、「24の時は・・」「36の時は・・」なんて考えると、確かに時の経過を実感します。あの頃と比べると、若かりし頃と比べると、現在は狭き行動範囲と狭き興味範囲の中で惰性と無為に流されていると残念ながら感じざるを得ません。
「勧君須惜少年時」(君に勧める、ただ若き日を惜しめ)
中国唐代の詩人杜秋娘(としゅうじょう)による漢詩「金縷衣(きんるのい)」の一節。「ただ若き日を惜しめ」の訳文は名文句として有名になり、会社の近くにある二俣高校(現在は天竜高校に統合)の校訓であったとも聞きます。今まさに青春を謳歌する若者にではなく、ましてや過去の自分自身にでもなく、今現在の私こそこの言葉を噛み締めたいものです。若き日とは単に年齢で限定されるものではない、でしょ?
そして余談。この詩は女流詩人である杜秋娘の作と云われていますが、その杜秋娘さん、遊女でもあったのです。「君に勧める、ただ若き日を惜しめ」の節だけ抜き出せば「Boys, be ambitious」的な若者に贈る言葉とも解釈できます。しかし、詩全体を通して解釈すれば「(金糸で織った美しい衣服などではなく)私が若くて美しい時を惜しんで愛して下さい」という実は艶めかしい恋愛の詩なのです。そこから件の一節の名文句が独り歩きしたということ。知らない方が良かった?
ということでメールマガジン創刊時から足掛け5年半に渡って駄文を垂れ流してきましたこのTUBOJUNコラムも今回で最終回。48歳の年男と同じく48回をもって終了です。心掛けてきたのは堅苦しい情報の中にあって一服のお口直し。転じてお口汚しとなってしまったのはご愛嬌。仕事とは全く関係無く、全く役にも立たない小ネタばかりでしたが、しがない中年サラリーマンの余技としてご容赦下さいませ。いつかどこかでまたお会いしましょう!アディオス・アミ~ゴ!!
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