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2018年05月07日

社員心得帖

経営企画室長竹本による「社員心得帖」 第11回

今回のテーマは「刃を研ぐ」です。「社員心得帖」も、ようやく第7の習慣「刃を研ぐ」まで来ました。私たちは第1から第3までの習慣を身につけることによって「自立」を果たすことができ、第4から第6までの習慣によって「相互依存」の段階に達することができました。

では第7習慣では、何を身につけることを目指すのでしょうか。それは「自分を磨く習慣」を身につけることです。どんなに自分の目標を明確に定め(第2習慣)、目標を達成するために最優先事項を優先して(第3の習慣)行動を起こそうとしても、健康管理を怠っていたために病気になってしまっては元も子もありません。またWIN-WINの解決策を考え出したり(第4の習慣)、まず理解に徹し、そして理解されよう(第5の習慣)、シナジー(相乗効果)を創り出そう(第6の習慣)としても、普段から物事を深く考える作業を怠っていたとしたら、貧弱なアイデアしか浮かんでこなくなります。ですから第7の習慣によって、常に「自分自身という刃を研ぎ続けること」が大切になるわけです。

ではどうすれば? 刃を研ぐには4つの側面があります。「肉体的側面」「精神的側面」「知的側面」「社会・情緒的側面」です。

「肉体的側面」
「肉体的側面」とは文字通り、自分の身体の状態に気を配り、維持向上を心がけることです。そのためには「身体によいものを食べ、十分な休養をとってリラックスし、定期的に運動する」ことが大切になります。 「そんなことは言われなくてもわかっているよ」という話ではあるのですが、わかっていても実践できていない人が少なくありません。身体と心は密接につながっています。身体が元気であれば、少々の困難に直面したときでも、ある程度高いモチベーションを維持したまま物事に立ち向かうことができます。逆に体調の悪いときには、あらゆることがネガティブに見えてしまいます。また根気も続かなくなります。 私たちが第1から第3の習慣までで目指す「自立」も、第4から第6までの習慣で目指す「相互依存」も、これを達成する過程ではさまざまな困難が待ち受けており、集中力や根気が必須となります。そのためにも自分の身体のメンテナンスには万全を期しておく必要があります。 今まで運動しなかった人には、最初は身体が思うように動かないだろう。何もしない方が楽だからだ。運動自体をなかなか好きならないかもしれない。むしろ大嫌いになる可能性の方が大きい。でも、嫌だと思う時こそ、主体性を発揮するチャンスなのだ。嫌でも実行するのだ。ジョギングに行くと決めてた日に、たとえ雨が降ったとしても、決行するのだ。「よかった。雨が降っている。身体だけではなく精神力まで鍛えられるチャンスじゃないか」と。

「精神的側面」
自分を見つめ直し、自分を取り戻す。「精神的側面」とは、精神的なエネルギーを補給するための活動です。人は日々忙しく働いていると、本来の自分を見失いがちになりますが、そんなときに自分を取り戻すための活動であるともいえます。これを「精神の最新再生」と言います。 精神的な最新再生を図るには、時間を投資する必要がある。それは第二領域の中でも極めて重要な活動のひとつであるため、無視している余裕はない。生活の中で私たちが自己リーダーシップを発揮する時間をとれば、つまり自分の人生の目的を明確にしながら生活すれば、そのリーダーシップから生まれる力は、まるで傘のように広がり、すべてをカバーするようになる。それによって私たちは最新再生され、リフレッシュされる。自分の真の価値観に対して新たに決意すれば、なおさらである。だからこそ個人のミッションステートメントが極めて重要なのだ。 もし、私たちが自分の中心と自分の目的を明確に表現していれば、たびたびそれを復習し、決意しなおすことができる。そして、毎日の精神的な最新再生の活動の中で、その価値観に沿った一日の活動を心に描き実行することができるのである。

「自分の中心と目的を明確にし、ステートメントにしておけば、たびたびそれを見直し、決意を新たにできる。精神を最新再生する毎日の活動の中で、「予行演習」をすることができるのである」

「知的側面」
「知的側面」とは、知性を磨くことを言います。知的能力の開発は、そのほとんどが正式な教育によってなされる。しかし、一度学校を卒業してしまうと、多くの人の知力は弱体化の道を辿る。つまり、真剣な読書をしなくなり、自分の専門を超えた新しい分野の探求も分析的な考察もせず、書くことさえもしなくなる。そして、深く分析したうえで、明確かつ簡潔に自分の考えを表現する力を試そうともしない。代わりに、テレビを見るのに時間を費やす。 ある調査によれば、家庭における一週間のテレビの平均視聴時間は、約35時間から45時間もあると言う。それは、人が仕事に費やす時間とほぼ同じであり、また、子供達にしてみれば学校で過ごす時間をも上回ってしまうものである。現代社会で、テレビほど強烈な影響力を持つものはない。私たちはテレビから流れてくる価値観に影響を受けてしまうからである。その影響力は、非常に巧妙に、無意識のうちに私たちに働きかけてくる。 テレビを賢く活用するためには、効果的な自己マネジメントの習慣である第3の習慣が必要となる。重要事項を優先することで、自分の目的と価値観に合った大切な情報をもたらしてくれるような番組、あるいは、精神を高揚し、リフレッシュさせてくれるような番組などに限定できるようになる。 教育(継続的に自分の思考能力を磨き、それを高める活動)は、知的側面の最新再生にとって必要不可欠なものだ。時によっては、学校や体系化された学習プログラムなど、外側から規制された訓練が必要な場合もある。だが、ほとんどの場合はそうではない。主体的な人であれば、自分自身を教育するために、自ら様々な方法を見出すことができるだろう。 定期的に優れた本を読むこと以上に、自分の精神を高め、養う方法はない。これもまた波及効果の大きい第2領域の活動である。そうした読書によって、かつて存在した偉人達の思考や知識に接し、その足跡に触れることができるからだ。優れた書物を読むということは、社会に対する理解を高め、自分のパラダイムを拡大し、知的側面の刃を研ぐことである。特に第5の習慣を実行しながら、つまり理解しようとしながら読めば、なおさら効果的である。 また、書くことも、知的側面の刃を研ぐ強力な方法のひとつである。自分の考え、経験、思いつき、学んだことなどを記録として日記をつけることは、知力の明瞭性、正確さなどを向上させる。手紙を書くことも、自分の考えを明確に伝え、論理を展開し、相手により深く理解してもらう表現力を高めるのに非常に役立つ活動である。 以上の「肉体」「精神」「知性」のことを毎日の私的成功と呼んでいる。あなたの今後の人生において、毎日一時間をこの私的成功の時間として過ごすように奨励したい。 簡単なことだが、この毎日の私的成功の習慣ほど、大きな価値と結果を生み出す活動は、ほかに考えられない。この習慣こそが、あなたの行うすべての決断、あなたの持つすべての人間関係、残りのすべての時間、睡眠の深さに至るまで、多大な影響を及ぼすのである。そして、これを身につけることにより、長期にわたって肉体的、精神的、知的な強さをつくり、人生で遭遇する困難に立ち向かい乗り越える能力を身につけることになるのだ。

「社会・情緒的側面」
「社会・情緒的側面」では、他者とより良い関係を結んでいくために社会性を磨いたり、精神面での安定感を高めていくことを目指します。ぶれない内面を持ち、なおかつ他者と良好で良質な関係を築いていくための社会性を獲得していくのです。これは、普段の生活において人と接していく中で鍛え上げていくことができます。 ここまで述べてきた「肉体的側面」「精神的側面」「知的側面」「社会・情緒的側面」は、いずれも第3章で述べた時間のマトリックスの第2領域(緊急ではないが重要なこと)に属していることです。今すぐやらなくても、誰にも迷惑をかけないし、自分自身もさしあたって困ることはありません。しかしだからと言って磨くことを怠っていると、肉体、精神、知性、社会・情緒は、どれもが錆びついていきます。主体性を持って、意識的に取り組んで行くことが求められるです。 4つの側面を磨くことで、当たり前の基準を上げることができます。 誰しも「自分の当たり前の基準」を持っています。ただその基準は千差万別です。最も怖いのは「これくらいのサービスであればお客様も満足するだろう」と言う慢心。そう思った瞬間に会社の成長は止まり、お客様の足も遠のきます。常に自分を磨き「昨日よりも少しでも当たり前の基準を上げよう」と意識することが大切です。

以上が、リサイクルクリーンに求められる社員像です。社員全員が社員心得帖を持ち、日々勉強会を開いて学んでいます。お客様のご要望にお応えするために。長きに渡り連載させて頂いた社員心得帖のお話は今回で終了です。ご拝読、有難うございました。

リサイクルクリーン 経営企画室 竹本 務

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