2020年03月02日
お知らせ
有価物の取り扱いについて
みなさんが「有価物」と聞いた際、まず思いつくものは何でしょうか。鉄くず、段ボール、PETボトル、アルミ缶、産業廃棄物、古物商、逆有償、手元マイナス…などなど、連想して単語を挙げていくときりがないような気もします。私たち廃棄物業界からすると、この有価物の扱いには注意しなくてはいけない問題があります。
最大の問題は、有価物を有価物として処理できるかどうか、です。売却できるものであっても、対象物の収集運搬にかかる費用がその売却費用を超えてしまい、結果対象物の処理をするうえで支払いが発生した場合(このような状態を逆有償と言います)は、有価物として扱うことはできず、産業廃棄物として扱う必要がありますので、注意が必要です。
そのような事態を回避するためにも、買取価格の変動に注意しなければなりません。某製鉄所某工場が全面閉鎖するという今年2月初旬の衝撃的なニュースからもわかる通り、日本国内の鉄需要は減少傾向にあり、この原稿を書いている2月中旬では関東地区を中心に鉄スクラップの購入価格が3年4か月ぶりにトン当たり20,000円を割り込みました。ばらつきはありますが、一年前と比較するとトン当たりおよそ10,000円ほど下落しています。一方で段ボール古紙、PETボトルについては国内需要が安定しているものの、今の中国関連のニュースを考慮するとかなり注視が必要です。
今までは有価物として引き取っていたものも、処理や運搬での経費がかさんでうっかり廃棄物処理法違反をしてしまった、なんてことが無いように、自分が排出する廃棄物、有価物に関連するニュースにアンテナを高く張り、取引業者と連携しながら適切な処理を心がけましょう。ご相談お待ちしております。